「teach」「learn」「study」はそれぞれ「教える」「学ぶ」「勉強する」と訳せますが、日本語では文脈によって曖昧になりやすく、英語学習者が特に混乱しやすい組み合わせです。英語では誰が主体なのか、そして知識が“身についた状態”なのか、“努力している状態”なのかによって明確に使い分ける必要があります。
この記事では、3つの動詞の本質的な違いを例文とともに詳しく解説します。
目次
結論
結論から言うと、
- teach:知識・スキルを「教える」行為(教師側)
- learn:学んだ結果として「身につける」こと(習得側)
- study:勉強という「行為そのもの」(努力のプロセス)
つまり、
- teach=教える側の行為
- learn=身につく側の結果
- study=努力して学んでいる状態
この3つの視点を理解すると、「学ぶ」に関連する英語表現を正確に使い分けられるようになります。
1. teach / learn / study の違い
まずは3つの例文を比較します。
① teach
She teaches math at a high school.
彼女は高校で数学を教えています。
She teaches math at a high school.
彼女は高校で数学を教えています。
② learn
I learned a lot from his class.
私は彼の授業から多くを学びました(習得した)。
I learned a lot from his class.
私は彼の授業から多くを学びました(習得した)。
③ study
I study English every day.
毎日英語を勉強しています。
I study English every day.
毎日英語を勉強しています。
違いは明確で、
- teach=教える(提供)
- learn=学ぶ(吸収)
- study=勉強する(努力)
という役割分担になります。
2. teach の意味と使い方(教える側の行為)
teach は「教える」という意味で、知識・スキル・考え方などを相手に伝える行為を指します。
構文は:
- teach + 人 + 物(人に物を教える)
- teach + 人 + to + 動詞(人に〜する方法を教える)
例文:
① He teaches history at the university.
彼は大学で歴史を教えています。
彼は大学で歴史を教えています。
② She taught me how to cook curry.
彼女は私にカレーの作り方を教えてくれました。
彼女は私にカレーの作り方を教えてくれました。
③ My parents taught me the value of hard work.
両親は勤勉の大切さを教えてくれました。
両親は勤勉の大切さを教えてくれました。
teach の特徴:
- 学校・会社・家庭など幅広い場面で使える
- 知識・技能の提供者が主語になる
- 教える対象(物または to 動詞)が必要
3. learn の意味と使い方(身につける・習得する)
learn は「学んで身につける」という意味で、結果にフォーカスされています。
勉強した・教わった結果として「理解した・使えるようになった」状態を示すのが特徴です。
例文:
① I learned English in school.
私は学校で英語を学びました(習得した)。
私は学校で英語を学びました(習得した)。
② She quickly learned how to use the new software.
彼女はその新しいソフトの使い方をすぐに習得しました。
彼女はその新しいソフトの使い方をすぐに習得しました。
③ I learned a lot from the experience.
その経験から多くを学びました。
その経験から多くを学びました。
learn の特徴:
- 結果として「理解した」「できるようになった」を表す
- 主体は習得する人
- 結果を強調したいときに使う
4. study の意味と使い方(勉強する・努力する)
study は「勉強する」という行為そのものを指し、
まだ結果が伴っていなくても、努力している状態を表します。
例文:
① I study Japanese every day.
私は毎日日本語を勉強しています。
私は毎日日本語を勉強しています。
② She is studying biology at college.
彼女は大学で生物学を専攻しています。
彼女は大学で生物学を専攻しています。
③ We studied hard for the exam.
私たちはその試験に向けて一生懸命勉強しました。
私たちはその試験に向けて一生懸命勉強しました。
study の特徴:
- 努力・行為のプロセスに焦点がある
- 必ずしも「習得できた」ことを含意しない
- 学問・言語・試験勉強など幅広い場面で使用
4. 似た英語表現
4-1. practice(練習する)
例文
I need to practice speaking English.
英語を話す練習をする必要があります。
I need to practice speaking English.
英語を話す練習をする必要があります。
skill を身につけるための繰り返し行動。
4-2. get better at(〜が上達する)
例文
He is getting better at cooking.
彼は料理が上達してきています。
He is getting better at cooking.
彼は料理が上達してきています。
learn の結果に近いが、より口語的。
4-3. instruct(指導する:フォーマル)
例文
The trainer instructed us on how to use the machine.
トレーナーは機械の使い方を指導してくれました。
The trainer instructed us on how to use the machine.
トレーナーは機械の使い方を指導してくれました。
teach よりフォーマルで、手順や技術の指導に多い。
5. まとめ
| 表現 | 意味・ニュアンス | 特徴 |
|---|---|---|
| teach | 教える(提供する側) | 人 + 物 / 人 + to 動詞。教師・指導者の行為。 |
| learn | 学ぶ・習得する(結果) | 身についた状態を表す。習得した時に使用。 |
| study | 勉強する(行為) | 努力そのものを示す。まだ成果前でも使う。 |
teach=教える、learn=身につく、study=努力する。
この3つを正しく使い分けることで、「学ぶ」に関連する英語表現を自然に表現できるようになります。