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「take」「have」「get」は非常に幅広く使われる動詞で、いずれも「〜する」「〜を取る」「〜を得る」など幅広い意味を持ちます。しかし英語では、それぞれが表す行動の“視点”が異なり、正しく使い分けることで自然な表現ができるようになります。
特に、
・take a shower
・have a shower
・get a chance
など類似表現が多いため、違いを理解していないと混乱しやすい組み合わせです。
この記事では、3つの動詞が持つ本質的な違いを例文とともに解説します。
目次
結論
結論から言うと、
- take:積極的に「行為を取る・行動を始める」
- have:自然に「行為を経験する・所有する」
- get:結果として「得る・手に入れる」
つまり、
- take=行動の開始にフォーカス
- have=状態・経験にフォーカス
- get=結果・獲得にフォーカス
この3つの視点を理解すると、日常英会話が非常に自然になります。
1. take / have / get の違い
例文を比較すると違いがわかりやすくなります。
① take
I will take a break.
休憩を取ります(自分の行動として)。
I will take a break.
休憩を取ります(自分の行動として)。
② have
I will have a break.
休憩します(経験・状態として)。
I will have a break.
休憩します(経験・状態として)。
③ get
I finally got a break.
ようやく休憩を取れました(結果として得た)。
I finally got a break.
ようやく休憩を取れました(結果として得た)。
このように同じ「休憩する」でも、
take=行動/have=経験/get=獲得
という視点の違いがあります。
2. take の意味と使い方(積極的な行動を取る)
take は「自分の意思で行動を起こす」ニュアンスが強く、
行為の開始に焦点があります。
よく使われるコロケーションは:
- take a shower(シャワーを浴びる)
- take a picture(写真を撮る)
- take a seat(席につく)
- take a break(休憩を取る)
例文:
① I will take a shower before bed.
寝る前にシャワーを浴びます。
寝る前にシャワーを浴びます。
② Please take your time.
ごゆっくりどうぞ。
ごゆっくりどうぞ。
③ He took action immediately.
彼はすぐに行動を起こしました。
彼はすぐに行動を起こしました。
take の特徴:
- 「行動を起こす」という積極性
- 始める・取るというニュアンス
- 意思のある行為が中心
3. have の意味と使い方(経験・所有・状態)
have は「持つ」「経験する」「〜の状態である」を表す、とても汎用的な動詞です。
take よりもニュートラルで、行動よりも「経験そのもの」を表すことが多いです。
よく使われるコロケーション:
- have a meal(食事をする)
- have a good time(楽しい時間を過ごす)
- have a break(休憩する)
- have a baby(出産する)
例文:
① We had a great time last night.
昨日はとても楽しい時間を過ごしました。
昨日はとても楽しい時間を過ごしました。
② She had a cold last week.
彼女は先週風邪をひいていました。
彼女は先週風邪をひいていました。
③ Let’s have lunch together.
一緒にランチしましょう。
一緒にランチしましょう。
have の特徴:
- 自然に経験する・所有するニュアンス
- 行為よりも状態・経験にフォーカス
- take よりソフトで日常的
4. get の意味と使い方(得る・手に入れる・状態変化)
get は「得る」「手に入れる」「〜になる」という結果を表す動詞で、
動作の完了や状態の変化に焦点があります。
よく使われるコロケーション:
- get a chance(チャンスを得る)
- get a job(仕事を得る)
- get better(良くなる)
- get tired(疲れる)
例文:
① I finally got a chance to talk to him.
ようやく彼と話すチャンスを得ました。
ようやく彼と話すチャンスを得ました。
② She got sick after the trip.
旅行のあとで彼女は体調を崩しました。
旅行のあとで彼女は体調を崩しました。
③ He got the job he wanted.
彼は希望の仕事を手に入れました。
彼は希望の仕事を手に入れました。
get の特徴:
- 結果・獲得・状態変化を表す
- 行為そのものではなく「〜になる」「〜を得る」
- 日常で非常に頻度が高い万能動詞
5. 似た英語表現
5-1. take part in(参加する)
例文
She took part in the competition.
彼女はそのコンテストに参加しました。
She took part in the competition.
彼女はそのコンテストに参加しました。
5-2. have difficulty ~ing(〜に苦労する)
例文
He had difficulty finding the place.
彼はその場所を見つけるのに苦労しました。
He had difficulty finding the place.
彼はその場所を見つけるのに苦労しました。
5-3. get used to(〜に慣れる)
例文
I got used to the new environment.
新しい環境に慣れました。
I got used to the new environment.
新しい環境に慣れました。
6. まとめ
| 表現 | 意味・ニュアンス | 特徴 |
|---|---|---|
| take | 行動の開始 | 積極的に行為を「取る」。意思のある動作。 |
| have | 経験・所有・状態 | 自然な経験・状態として「持つ/行う」。 |
| get | 獲得・状態変化 | 結果として「得る/〜になる」。頻出の口語表現。 |
take=行動、have=経験、get=結果。
この視点の違いを理解すると、日常英語が格段に自然になります。