「go」と「come」はどちらも日本語では「行く」と訳されるため、一見同じように見えます。しかし英語では、話し手・聞き手の“位置(視点)”がどこにあるかで使い分けが大きく変わります。これは、ネイティブが自然な会話で最も重視するポイントです。
この記事では、go と come の本質的な違いを、例文とともにわかりやすく解説します。
目次
結論
結論から言うと、
- go:話し手・聞き手から離れる方向に動く
- come:話し手・聞き手のいる場所(または向かってくる方向)に動く
つまり、go=離れる、come=近づく が基本です。
1. go と come の違い
まずは例文でニュアンスを確認します。
① go
I will go to Tokyo next week.
来週、東京へ行きます。(話し手のいる場所から離れる)
I will go to Tokyo next week.
来週、東京へ行きます。(話し手のいる場所から離れる)
② come
Can you come to my office?
私のオフィスに来られますか?(聞き手の場所に近づく)
Can you come to my office?
私のオフィスに来られますか?(聞き手の場所に近づく)
違いは以下の通りです:
- go:今いる場所から離れる動き
- come:相手や話題の中心に向かう動き
英語では視点の位置が非常に重要で、
「話し手や聞き手に近づくかどうか」で自然な表現が変わります。
2. go の意味と使い方(離れる動き)
go は「離れる方向への移動」を表し、
話し手と聞き手どちらからも離れる場合に使います。
例文:
① I’m going to the gym.
ジムに行ってきます。(現在地から離れる)
ジムに行ってきます。(現在地から離れる)
② She will go abroad next year.
彼女は来年、海外へ行きます。
彼女は来年、海外へ行きます。
③ Let’s go to the park.
公園に行こう。(話し手と聞き手が一緒に移動)
公園に行こう。(話し手と聞き手が一緒に移動)
go の特徴:
- 話し手・聞き手から“離れる”動きに使う
- 未来の予定や移動によく使われる
- 話し手も移動する必要があるとは限らない
特に「AからBへ移動する」という客観的な動きに適しています。
3. come の意味と使い方(近づく動き)
come は「話し手・聞き手・話題の中心に近づく動き」を表します。
ポイントは「移動先が会話の中心に近いこと」です。
例文:
① Can you come here?
ここに来られる?
ここに来られる?
② Are you coming to the party tonight?
今夜のパーティーに来る?
今夜のパーティーに来る?
③ She came to see me yesterday.
彼女は昨日、私に会いに来ました。
彼女は昨日、私に会いに来ました。
come の特徴:
- 話し手または聞き手の方向に“近づく”動き
- カジュアルな「来る」からフォーマルな場面まで使える
- 「相手との距離」が意味を決める重要な要素
「その場に相手がいる」「そこが話題の中心である」ときに come を使います。
4. 似た英語表現
4-1. arrive(到着する)
例文
She arrived at the airport.
彼女は空港に到着しました。
She arrived at the airport.
彼女は空港に到着しました。
視点とは関係なく「到着そのもの」に焦点がある。
4-2. get to(〜に着く)
例文
What time did you get to the hotel?
ホテルには何時に着きましたか?
What time did you get to the hotel?
ホテルには何時に着きましたか?
到着をカジュアルに表す言い方。
4-3. head to(〜に向かう)
例文
I’m heading to the station now.
今、駅に向かっています。
I’m heading to the station now.
今、駅に向かっています。
移動の方向性を強調する表現。
5. まとめ
| 表現 | 意味・ニュアンス | 特徴 |
|---|---|---|
| go | 話し手・聞き手から離れる方向へ行く | 移動そのものにフォーカス。視点から離れる動き。 |
| come | 話し手・聞き手・話題の中心に近づく | 「こちら側に向かう」という視点の一致が重要。 |
go=離れる、come=近づく。
視点と方向の理解が鍵であり、これを押さえると「行く」の英語表現が驚くほど自然になります。