despitein spite of は、どちらも日本語では
「〜にもかかわらず」と訳されます。

意味がほぼ同じであるがゆえに、

  • どちらを使っても同じでは?
  • 長いか短いかの違いだけ?
  • ネイティブは何を基準に選んでいる?

と疑問に思う学習者は非常に多いです。

結論から言うと、
despite と in spite of は意味は同じですが、
文章内での「重さ」「視線の向き」「リズム」が異なります。

この記事では、

  • despite / in spite of の構造的な違い
  • なぜ in spite of には of があるのか
  • どちらを選ぶと自然に聞こえるのか
  • although / though との明確な違い

を、例文とイメージを交えながら丁寧に解説します。


結論:意味は同じ、違うのは「言い方の設計」

まずは結論をシンプルにまとめます。

  • despite:短く、軽く、現代的
  • in spite of:長く、やや重く、強調的

どちらも、

「不利な条件があるのに、結果は変わらなかった」

という意味を表します。

違いは意味ではなく、
話し手がどれだけ強く逆接を意識しているかにあります。


1. まずは同じ意味の例文を並べて見る

He continued working despite his illness.
病気にもかかわらず、彼は働き続けました。
He continued working in spite of his illness.
病気にもかかわらず、彼は働き続けました。

意味は完全に同じです。

ただし、
②のほうが「それでもなお」という抵抗感が少し強く感じられます。


2. despite の正体:完成された前置詞

despite は、それ単体で機能する前置詞です。

構造は非常にシンプルです。

despite + 名詞 / 動名詞


despite が持つニュアンス

  • 簡潔
  • 論理的
  • 説明文・会話どちらでも自然
Despite being tired, she finished the report.
疲れていたにもかかわらず、彼女は報告書を仕上げました。

despite は、

  • 条件 → 結果

淡々と提示する表現です。

感情よりも、
事実関係の対比に重点があります。


3. in spite of の正体:「抵抗」を含んだ表現

in spite of は、

in + spite + of

という3語構成の表現です。

ここで重要なのが spite という語です。

spite には、

  • 困難
  • 逆風
  • 邪魔になる要素

といったニュアンスがあります。


in spite of が与える印象

  • 条件がかなり不利だった
  • それを乗り越えた
  • 逆らう感じが強い
In spite of many obstacles, they succeeded.
多くの障害にもかかわらず、彼らは成功しました。

despite に比べて、

「それでもやった」という意志の強さ

がにじみます。


4. なぜ in spite of には of が必要なのか

in spite of は、

「困難(spite)という要素を前提条件として扱う」

構造です。

そのため、

  • of の後ろには名詞が必要

になります。

この点は despite と共通しています。


5. despite / in spite of の後ろに文は置けない

非常によくある誤りが次です。

× Despite he was tired, he continued working.

これは文法的に誤りです。

理由は、

  • どちらも前置詞
  • 前置詞の後ろには名詞しか来ない

からです。


正しい言い換え

Despite being tired, he continued working.
In spite of the fact that he was tired, he continued working.

文を使いたい場合は、

  • 動名詞に変える
  • the fact that を使う

という処理が必要です。


6. although / though との決定的な違い

despite / in spite of と
although / though は混同されがちですが、

  • despite / in spite of:前置詞
  • although / though:接続詞

という明確な違いがあります。

Although he was tired, he continued working.

「文をそのままつなぎたい」なら
although / though を使います。


7. 実際の使い分け基準(迷ったらこれ)

実用上は、次で十分です。

  • 自然・汎用 → despite
  • 強調・書き言葉 → in spite of

迷ったら、

despite を選べばほぼ間違いありません


8. まとめ:違いは「意味」ではなく「語感と構造」

表現 特徴
despite 短い・軽い・現代的
in spite of 長い・強調的・文語寄り

日本語訳ではなく、

「どれくらい逆らっている感じを出したいか」

で選ぶ。

それが、
despite と in spite of を自然に使い分けるコツです。