close と near の違い|英語の「近い」は距離か感覚か

closenear は、どちらも日本語では

「近い」

と訳されるため、英語学習者が混乱しやすい形容詞です。

学校英語では、

close = 近い
near = 近い

のように並べて覚えがちですが、英語ではこの2語は

「近さの捉え方」そのものが異なる

言葉です。

この記事では、

  • close と near の根本的な違い
  • 物理的距離と心理的距離の切り分け
  • なぜ close friend は言えて near friend は言えないのか
  • 日本語の「近い」が英語では危険な理由

を軸に、感覚レベルで理解できるよう整理します。


結論:near は「位置」、close は「密着度・関係性」

まず結論です。

  • near:物理的・客観的に距離が近い
  • close:距離が非常に近い/関係・状態が密接

英語では、

測れる近さ
感じる近さ

を分けて表現します。


1. near の核イメージ|位置として近い

near の中心にあるのは、

客観的な距離の近さ

です。

The station is near my house.
駅は私の家の近くです。

この文では、

徒歩何分か、何メートルか

という

位置関係

がイメージされています。


2. near が使われる典型的な場面

  • 建物・場所の位置関係
  • 距離・範囲
  • 時間や数値が「近づいている」状態
We are near the end of the project.
プロジェクトは終盤に近づいています。

ここでも、

客観的な位置・段階

が意識されています。


3. near は感情や関係性には使えない

× He is near my friend.

この文が不自然なのは、

near が

人間関係の親密さ

を表せないからです。

near はあくまで

位置の話

です。


4. close の核イメージ|距離が極めて短い・密接

close の中心にあるのは、

ほとんど隙間がない状態

です。

Please stand close to me.
私のすぐそばに立ってください。

ここでは、

near よりも

かなり近い距離

が想定されています。


5. close が使われる典型的な場面

  • 物理的に非常に近い距離
  • 人間関係の親密さ
  • 状態・関係の密接さ
She is a close friend of mine.
彼女は私の親しい友人です。

ここでは、

距離ではなく

心理的な近さ

が表現されています。


6. close friend と near friend の決定的な違い

near friend が成立しない理由は、

friendship(友情)は

測れる距離ではない

からです。

英語では、

関係が深い・密である

という意味には close が選ばれます。


7. close は抽象的な「近さ」も表す

close は、

物理的距離だけでなく、

意見・立場・結果が近い

場合にも使われます。

The two ideas are quite close.
その2つの考えはかなり近い。

near では、

このニュアンスは出ません。


8. ネイティブの判断基準|測れるか、感じるか

ネイティブは無意識に考えています。

  • 地図で測れる → near
  • 感覚・関係が密 → close

この判断が、

自然な単語選択につながっています。


9. 日本語の「近い」が生む混乱

日本語の「近い」は、

距離・関係・感覚

すべてを含みます。

英語では、

何が近いのかを必ず分解する

必要があります。


10. まとめ|close と near は近さの種類が違う

close と near の違いは、

単なる強弱ではありません。

英語が「近さ」をどう分類しているか

の違いです。

near は位置。

close は密着・関係。

この視点を持てるようになると、

英語の「近い」は一気に整理されます。