「for」「during」「while」は、いずれも日本語では「〜の間」と訳されるため混同しやすい表現です。しかし英語では、for は“期間の長さ”、during は“特定の期間の中で”、while は“同時進行の行為”を示すなど、使い方が大きく異なります。この記事では、3つの違いを例文とともに整理し、誤用を防ぐポイントを詳しく解説します。
結論
結論から言うと、
- for:期間の長さを表す(〜の間ずっと)
- during:特定の期間の中のあるタイミングで(期間名詞と使う)
- while:2つの動作が同時に起きている間に(主語+動詞が続く)
つまり、for は“どれくらいの長さ”、during は“いつの期間の中で”、while は“何をしている間に”を示すと覚えると簡単です。
1. for / during / while の違い
ニュアンスを比較するために、3つの文を並べてみます。
I lived in Canada for three years.
私は3年間カナダに住んでいました。
I traveled a lot during the summer.
夏の間、たくさん旅行しました。
I listened to music while studying.
勉強している間、音楽を聴いた。
3つの違いは以下の通りです。
- for:3年間という“長さ”
- during:夏という“期間名詞の中”
- while:勉強と音楽という“2つの動作が同時”
この軸で理解すると、使い分けが非常に簡単になります。
2. for の意味と使い方(期間の長さ)
for は「〜の間ずっと」「〜の期間にわたって」という意味で、
“どれくらいの長さか” を示すのに使います。
後ろに来るのは、数字や期間を表す語です。
例文:
2週間そこに滞在しました。
彼女は長い間ここで働いています。
私たちは何時間も話しました。
for の特徴:
- 期間の“長さ”を表す
- 数値・期間表現と相性が良い
- 「〜の間ずっと」という継続のニュアンス
特定の期間名(the summer や the meeting)とは一緒に使えない点が重要です。
3. during の意味と使い方(特定の期間の中で)
during は「〜の間に」「〜の期間中に」という意味で、
後ろには期間を表す名詞が来ます。
「どの期間の中で起きたか」を示し、
期間の長さではなく、期間の“種類”に焦点があります。
例文:
会議中、誰も発言しなかった。
日本滞在中、多くのことを学びました。
旅行中に具合が悪くなった。
during の特徴:
- 後ろに来るのは “期間名詞” のみ
- 期間の“中で起きた出来事” を示す
- 時間の長さには触れない
while とは異なり、動作(主語+動詞)を後ろに置くことはできません。
4. while の意味と使い方(動作が同時進行)
while は「〜している間に」という意味で、
後ろには必ず主語+動詞(文章)が続きます。
2つの動作が同時に行われている場面で使用します。
例文:
私が部屋を掃除している間、彼女は夕食を作った。
テレビを見ている間に眠ってしまった。
食べている間は話さないでください。
while の特徴:
- 動作と動作の同時進行を表す
- 後ろは主語+動詞(文)
- during と置き換えられないケースが多い
「何をしている間に〜したか」を描写する表現です。
4. 似た英語表現
4-1. throughout(〜の間じゅうずっと)
It rained throughout the day.
一日中ずっと雨が降っていた。
during より「途切れずに」というニュアンスが強い。
4-2. when(〜するとき)
Call me when you arrive.
着いたら電話して。
while の仲間だが、「同時進行」より「タイミング」に焦点がある。
4-3. as(〜しながら)
She smiled as she spoke.
話しながら彼女は微笑んだ。
while とほぼ同義だが、より自然で柔らかい表現。
5. まとめ
| 表現 | 意味・ニュアンス | 特徴 |
|---|---|---|
| for | 〜の間(期間の長さ) | 数字・期間表現と使う。「どれくらい続いたか」に焦点。 |
| during | 〜の間に(期間名詞の中で) | 後ろは期間名詞のみ。出来事の発生タイミングに焦点。 |
| while | 〜している間に(同時進行) | 後ろは主語+動詞。動作と動作の並行を示す。 |
for は“長さ”、during は“期間名”、while は“動作”。
この軸で覚えると、3つの表現を確実に使い分けられます。