英語学習者が意外と混乱しやすいのが「beside」と「besides」です。つづりが似ている上に、どちらも前置詞として使えるため誤用が多く見られます。しかし実際には、beside は“位置”を示すのに対し、besides は“追加・例外”を示すという明確な違いがあります。

文章でも会話でも頻出する表現なので、早めに使い分けを正確にしておくと役立ちます。


結論

結論から言うと、

  • beside:〜のそばに(物理的な位置)
  • besides:〜に加えて、〜の他に(追加・例外)

つまり、beside は「場所」besides は「追加情報」を表す語です。


1. beside と besides の違い

まずは例文で違いを見てみます。

She sat beside me.
彼女は私の隣に座った。
Besides English, he studies Spanish.
英語に加えて、彼はスペイン語も勉強しています。

①は「横に」「そばに」という物理的距離を表現。
②は「〜の他に」「さらに」という意味で、追加情報を述べています。

ポイントをまとめると:

  • beside=“next to” と同じ意味の位置関係
  • besides=“in addition to” の意味で追加・補足

2. beside の意味と使い方

beside は「〜のそばに」「〜の隣に」という意味の前置詞で、
位置・場所を表します。動かせる物・人・建物など幅広い対象に使えます。

例文:

The dog is sleeping beside the sofa.
犬がソファの隣で寝ています。
She stood beside her mother.
彼女は母親のそばに立っていました。
I put my bag beside the desk.
机の横にバッグを置きました。

また、比喩的に「〜とは比べ物にならない」という意味でも使えます。

This problem is nothing beside yours.
この問題はあなたの問題に比べれば大したことありません。

beside の特徴:

  • 物理的な位置関係を示す
  • 比喩的な「比較」を表すこともある
  • “next to” と置き換えやすい

3. besides の意味と使い方

besides は「〜に加えて」「〜の他に」という追加情報を示す前置詞であり、
副詞として「その上(さらに)」という意味でも使えます。

例文(前置詞):

Besides studying, he works part-time.
勉強に加えて、彼はアルバイトもしています。
Besides English, she speaks French.
英語のほかに、彼女はフランス語も話せます。

例文(副詞):

I don’t want to go. Besides, it’s too expensive.
行きたくない。それに、高すぎる。
It’s raining. Besides, I’m tired.
雨が降ってるし、それに疲れている。

besides の特徴:

  • 「追加」や「補足」を表す
  • 前置詞・副詞どちらとしても使える
  • 日常会話から文章まで幅広く使用される

4. 似た英語表現

4-1. next to(〜の隣に)

例文
He sat next to me.
彼は私の隣に座りました。

beside とほぼ同じ意味で、日常会話でよりよく使われる傾向があります。

4-2. in addition to(〜に加えて)

例文
In addition to English, he studies German.
英語に加えて、彼はドイツ語も勉強しています。

besides と同じ「追加」だが、ややフォーマル。

4-3. apart from(〜以外に/〜を除いて)

例文
Apart from John, no one knew the answer.
ジョン以外は誰も答えを知りませんでした。

「追加」だけでなく「除外」の意味も持つ表現。


5. まとめ

表現 意味・ニュアンス 特徴
beside 〜のそばに・〜の隣に 物理的な位置関係。next to と近い意味。
besides 〜に加えて・〜の他に 追加・補足。前置詞&副詞の両用が可能。

beside は「位置」、besides は「追加」。
この違いを理解するだけで、似たつづりの表現を自信を持って使い分けられるようになります。