say と mention は、どちらも日本語では「言う」「述べる」と訳されます。
そのため英語学習者の多くが、
- say で全部済ませている
- mention は say の丁寧版だと思っている
という状態に陥りがちです。
しかし実際の英語では、この2語は
「情報を主役として伝えるのか」「ついでに触れるのか」
という情報の扱い方そのものがまったく異なります。
この違いを理解していないと、
- 強調したくないことを強調してしまう
- 軽く触れたいだけなのに重く聞こえる
- 会話や文章の流れが不自然になる
といったズレが起こります。
この記事では、
- say / mention の本質的な違い
- 英語話者が情報をどうコントロールしているか
- なぜ日本人は say に偏りやすいのか
- 会話・ビジネス・文章で迷わない判断基準
を、「主情報か補足情報か」という軸から徹底的に解説します。
結論:say は「伝えたいことそのもの」、mention は「軽く触れる補足」
まずは結論から整理します。
- say:言葉としてしっかり伝える
- mention:本題ではないことに軽く触れる
言い換えると、
say = 情報の主役
mention = 情報の脇役
この違いを意識するだけで、使い分けは一気にクリアになります。
1. まずは例文で直感的に違いをつかむ
彼は疲れていると言いました。
彼は疲れていることに触れました。
①では、「疲れている」という情報が話の中心です。
②では、「疲れている」はついでに出てきた情報です。
この情報の重さが、2語の最大の違いです。
2. say の正体:「言葉としてはっきり伝える」
say は、
話し手が伝えたい内容を、そのまま言葉にして表現する
動詞です。
感情・意見・事実など、
- 相手に聞いてほしい
- 理解してほしい
という意図が含まれます。
say が使われる典型的な場面
- 意見を述べる
- 事実を伝える
- 発言内容を引用する
彼女は後で電話すると言いました。
ここでは、
- 何を言ったか
が重要で、その内容が会話の中心です。
3. say は「言った」という事実を重く扱う
say を使うと、
その発言が記録・引用・責任の対象
になりやすくなります。
そのため、
- 報告
- 主張
- 証言
と非常に相性が良いです。
4. mention の正体:「本題ではないが、触れておく」
mention は、
会話や文章の流れの中で、軽く取り上げる
ことを表します。
ここには、
- 強調しない
- 深く掘り下げない
というニュアンスがあります。
mention が使われる典型的な場面
- 補足情報
- 前提条件
- 重要度の低い話題
彼女は会議が中止になったことに触れました。
この文では、
- 会議中止が話の主軸ではない
ことが自然に伝わります。
5. mention は「情報の温度を下げる」動詞
mention を使うと、
- さらっと流す
- 大事そうにしない
という印象を与えます。
これは、
情報をコントロールするための表現
です。
6. say と mention を入れ替えると起こるズレ
この文は不自然です。
一方、
は、
- 問題があることに触れた
という、自然で控えめな表現になります。
7. なぜ日本人は say に偏りやすいのか
日本語の「言う」は、
- 強く言う
- 軽く言う
を文脈や言い方で調整します。
しかし英語では、
動詞そのものが情報の重さを決める
ため、say と mention が分かれています。
8. 会話で迷ったときの即断ルール
迷ったら、次を自分に問いかけてください。
- これが話の中心? → say
- 軽く触れるだけ? → mention
この判断で、ほぼ迷いません。
9. ネイティブが感じる温度差
→ 問題だと強く主張
→ 問題点にさらっと触れた
この違いは、聞き手の受け止め方に大きく影響します。
10. まとめ:say は主役、mention は脇役
| 表現 | 意味の中心 |
|---|---|
| say | 伝えたい内容をはっきり言う |
| mention | 本題ではないことに軽く触れる |
日本語訳に頼らず、
「その情報は主役か、脇役か」
で判断する。
それが、
say / mention を自然に使い分ける最大のコツです。