英語学習者が混乱しやすい単語の代表が「affect」と「effect」です。つづりが似ていて、どちらも「影響」を連想させるため、意味の境界が曖昧になりやすい語です。しかし、英語ではaffect は“影響を与える”(動詞)effect は“影響・結果”(名詞)という明確な役割の違いがあります。

この違いを理解すると、ビジネス文書や学術文書でも自信を持って使えるようになります。


結論

結論から言うと、

  • affect(動詞):〜に影響を与える。
  • effect(名詞):影響・結果。

つまり、affect は“動作”、effect は“結果”
この役割の違いを押さえておけば混乱しません。


1. affect と effect の違い

まずは例文で比べてみます。

The weather affects our plans.
天気が私たちの計画に影響を与えます。
The weather had a big effect on our plans.
天気は私たちの計画に大きな影響を与えました。

①は「影響を与える」という動作そのものを表し、
②は「影響という名詞」を使っています。

ポイントは以下の通りです:

  • affect=動詞(行為・プロセス)
  • effect=名詞(影響という結果・状態)

この品詞の違いこそが、両者を正しく使い分ける出発点となります。


2. affect の意味と使い方

affect は「〜に影響を与える」という動詞で、
ビジネス、医療、心理学、ニュースなど幅広い分野で使われます。

例文:

Stress can affect your health.
ストレスは健康に影響を与える可能性があります。
The decision will affect many people.
その決定は多くの人々に影響を与えるでしょう。
Her words deeply affected him.
彼女の言葉は彼に深く影響を与えました。

affect の特徴:

  • 主語が「影響を与える側」
  • ニュース・学術などフォーマルな場面でもよく使用
  • 「感情を装う」という別の意味もある(心理学用語)

※学術的には「感情の表出」という意味の affect(名詞)もありますが、一般英語ではほぼ使われません。


3. effect の意味と使い方

effect は「影響」「効果」「結果」を表す名詞です。
事象の結果を説明するため、ビジネス・学術文章でも頻出します。

例文:

The new law had a positive effect on the economy.
新しい法律は経済に良い影響を与えました。
Lack of sleep has serious effects on your body.
睡眠不足は体に深刻な影響を及ぼします。
This medicine has no side effects.
この薬には副作用がありません。

effect の特徴:

  • 名詞(結果・影響)として使う
  • 複数形 effects も日常的に使用
  • 政策・薬・行動の「効果」を説明するときに便利

「影響という名詞」として扱うので、文の主語にも目的語にもなれます。


4. 似た英語表現

4-1. influence(影響を与える/影響)

例文
His attitude strongly influenced the team.
彼の態度はチームに強い影響を与えました。

動詞・名詞どちらでも使える柔軟な語。

4-2. impact(大きな影響・衝撃)

例文
The crisis had a huge impact on the market.
その危機は市場に大きな衝撃を与えました。

effect より強い「重大な影響」を示すことが多い。

4-3. bring about(結果を引き起こす)

例文
The change brought about positive results.
その変更は良い結果をもたらしました。

「原因が結果を生む」という因果関係をはっきり示す表現。


5. まとめ

表現 意味・役割 特徴
affect 影響を与える(動詞) 行為・プロセス。主語=影響を与える側。
effect 影響・結果(名詞) 出来上がった結果や状態を指す。複数形 effects も頻出。

affect は“影響する”、effect は“影響という結果”。
この違いを押さえておけば、英作文とビジネス英語の精度が大きく向上します。