「will」と「be going to」は、どちらも未来を表す表現として習うため、日本語では「〜するつもり」「〜するだろう」と同じように訳されがちです。しかし英語では、話し手の意思・計画の有無・状況判断などによって使い分けが必要になります。両者の違いを理解すると、より自然で意図の伝わる未来表現が使えるようになります。
結論
結論から言うと、
- will:その場で決めた意思/予想・推測に基づく未来。
- be going to:前から決めていた計画/状況から判断される未来。
つまり、will は瞬間的な意志・話し手の予想、
be going to は事前の予定・確実性の高い未来を表します。
1. will と be going to の違い
まずは例文で両者のニュアンスを比較します。
(今決めた)手伝いますよ。
(前から計画していて)明日彼を手伝うつもりです。
①はその場の申し出であり、事前計画はありません。
②はすでに決めている行動で、意思が固まっています。
ネイティブの感覚を簡潔にまとめると、
- will:今決めたこと・自分の気持ちで判断した未来
- be going to:決まっていた予定・状況的にそうなる未来
未来の「確実さ」や「計画性」に差があることがポイントです。
2. will の意味と使い方
will は未来を「予想・意思・その場の判断」で表す助動詞です。
日本語の「〜するよ」「〜でしょう」に近く、会話で最も柔軟に使われます。
以下の3つの用法が重要です。
① その場で決めた意思を表す
例文:
これにします。
その場で判断した「今決めた未来」を示す典型パターンです。
② 予想・推測の未来
例文:
明日は雨が降るでしょう。
科学的根拠・直感・感覚に基づいた予測で広く使われます。
③ 申し出・依頼・約束
例文:
あとで電話しますね。
相手への気遣いや提案が含まれるため、日常会話で非常に頻出します。
will の特徴:
- 即興的な未来・意志的な未来
- その場の提案・約束・申し出
- 根拠が弱めの予想にも使える
3. be going to の意味と使い方
be going to は「事前に決めていた未来」または「状況的にそうなる未来」を表します。
計画・確実性・準備がすでにあるときに使うのが自然です。
① もともと決まっていた予定
例文:
来年留学する予定です。
本人の中で計画が固まっている未来を示します。
② 状況から判断される未来(客観的)
例文:
あの雲を見て。雨が降りそうだよ。
目に見える根拠がある場合は will ではなく be going to が使われやすいです。
③ すでに準備が進んでいる未来
例文:
彼は来月新しい仕事を始める予定です。
be going to の特徴:
- 事前に決めていた・準備されていた計画
- 目に見える根拠がある未来
- カジュアルで会話に自然
4. 似た英語表現
4-1. be + 動詞の進行形(近い未来)
I’m meeting Tom tomorrow.
明日トムと会います。
すでに具体的な予定が固まっている場合に使われます。
4-2. be about to(まさに〜しようとしている)
I’m about to leave.
今まさに出るところです。
ごく近い未来の行動を表す表現です。
4-3. be to(公式・強制力のある未来)
The meeting is to start at 10 a.m.
会議は午前10時開始と決まっています。
規則・スケジュール・公式の決まりを表す未来表現です。
5. まとめ
| 表現 | 意味・ニュアンス | 特徴 |
|---|---|---|
| will | 今決めた意思・主観的な予想 | その場判断・申し出・根拠の弱い未来 |
| be going to | 決まっていた予定・状況的にそうなる未来 | 事前計画・根拠のある予測 |
will は“今決めた未来”、be going to は“前から決めていた未来”。
この違いを理解すると、未来表現をより正確かつ自然に使い分けられるようになります。