1. はじめに

英語で会話をしていると、「話題を変えたい」「別の話に移りたい」という場面は頻繁にあります。
ところが、日本語の感覚でいきなり別の話を始めてしまうと、英語では唐突に聞こえたり、相手を遮っている印象を与えてしまうことがあります。

ネイティブは、話題を変えるときにクッションとなるフレーズを必ず挟みます。
これによって、会話の流れを壊さず、相手に不快感を与えずに次の話題へ移ることができます。

この記事では、ネイティブがよく使う「話題を変える英語フレーズ」を、
自然に話題転換する/関連する話題に移る/急に話題を変える/会話を戻す/場を和らげる話題転換
という切り口で整理して解説します。
英会話がぎこちなくなる原因の一つである「話題転換」を、スムーズにできるようにしていきましょう。

2. 最も基本的な話題転換フレーズ

By the way,

「ところで」という意味の、最も定番の話題転換フレーズです。

By the way, have you seen the new movie?
(ところで、あの新しい映画はもう見ましたか?)

軽く別の話に移りたいときに使えます。

Speaking of ~,

今の話題に関連づけて別の話を始めます。

Speaking of movies, have you watched anything good lately?
(映画の話で思い出しましたが、最近何か良い作品は見ましたか?)

唐突さを感じさせにくいのが特徴です。

That reminds me,

「それで思い出したんですが」という意味です。

That reminds me, I wanted to ask you something.
(それで思い出したんですが、聞きたいことがありました)

会話を自然につなげられます。

On a different note,

「話は変わりますが」というやや大人っぽい表現です。

On a different note, how’s your new job going?
(話は変わりますが、新しい仕事はどうですか?)

ビジネス・フォーマル寄りです。

3. 関連する話題にスムーズに移るフレーズ

That brings me to ~

今の話から次の話題につなげます。

That brings me to my next question.
(それに関連して、次の質問です)

会議や説明の流れで使われます。

Along those lines,

「同じ流れで」という意味です。

Along those lines, we should consider another option.
(その流れで、別の選択肢も考えるべきです)

論理的な話題転換になります。

On that topic,

話題を少し広げるときに使います。

On that topic, I have something to add.
(その話題について、付け加えたいことがあります)

会話を深める役割があります。

While we’re talking about ~,

同じテーマ内で話題を移します。

While we’re talking about travel, have you been abroad recently?
(旅行の話ですが、最近海外には行きましたか?)

雑談でよく使われます。

4. 少し強めに話題を変えるフレーズ

Anyway,

話を切り上げて次に進むときに使います。

Anyway, let’s move on.
(とにかく、次に進みましょう)

使い方によっては強く聞こえるため注意が必要です。

So,

会話を仕切り直す一言です。

So, what’s the plan for tomorrow?
(それで、明日の予定は?)

口調次第で自然になります。

Let’s change the subject.

「話題を変えましょう」とはっきり言う表現です。

Let’s change the subject.
(話題を変えましょう)

やや直接的なので、親しい間柄向きです。

Moving on,

次の話題に進む合図です。

Moving on, let’s talk about the budget.
(次に進んで、予算の話をしましょう)

会議やプレゼンで使われます。

5. 話を元に戻す・軌道修正するフレーズ

Going back to ~

以前の話題に戻します。

Going back to what you said earlier,
(先ほどおっしゃっていたことに戻りますが)

議論を整理するのに役立ちます。

As I was saying,

話を中断されたあとに使います。

As I was saying, we need to be careful.
(先ほど言っていたように、注意が必要です)

やや強い印象になる場合があります。

To get back on track,

話が脱線したあとに使います。

To get back on track, let’s focus on the main issue.
(話を戻すと、主な問題に集中しましょう)

会議向きの表現です。

Back to the main point,

要点に戻る合図です。

Back to the main point, we need a decision today.
(本題に戻ると、今日は決断が必要です)

話を引き締めます。

6. 雑談で使いやすいカジュアルな話題転換

So, anyway…

軽く仕切り直します。

So, anyway, how was your weekend?
(それでさ、週末どうだった?)

友人同士でよく使われます。

Oh, by the way,

思い出したように話題を変えます。

Oh, by the way, I almost forgot to tell you.
(そういえば、言い忘れていました)

自然な雑談表現です。

That aside,

「それはさておき」という意味です。

That aside, let’s enjoy the rest of the day.
(それはさておき、残りの一日を楽しみましょう)

話を切り替えたいときに便利です。

Enough about that.

話題を終わらせる表現です。

Enough about that. Tell me about your trip.
(その話はもういいとして、旅行の話をして)

親しい関係向きです。

7. 話題転換フレーズを使う際の注意点

話題を変えるときは、次の点に注意しましょう。

  • 相手の話を途中で遮らない
  • クッションフレーズを必ず入れる
  • トーンや表情で柔らかさを出す

同じフレーズでも、言い方次第で印象は大きく変わります。

8. まとめ

英語で話題を変えること自体は、失礼な行為ではありません。
ネイティブは、会話を円滑に進めるために、自然な話題転換フレーズを積極的に使っています。

まずは By the way / Speaking of ~ / That reminds me など、
使いやすく頻出する表現から身につけていきましょう。

話題転換がスムーズになると、英会話全体の流れが一気に自然になります。
「何を言うか」だけでなく、「どう切り替えるか」も意識して、表現の引き出しを増やしていきましょう。