1. はじめに

教科書で学ぶ英語は正しい一方で、日常会話では少し堅く聞こえることがあります。
ネイティブ同士の会話を聞くと、短くてシンプル、しかも感情や距離感が伝わる表現が多用されています。

こうしたカジュアルフレーズは、友人・同僚・家族との会話で頻出します。
文法的に難しいわけではありませんが、使いどころを知らないと会話がぎこちなくなりがちです。

この記事では、ネイティブが日常英会話でよく使うカジュアルフレーズを、
あいさつ・返事/同意・反応/提案・誘い/感情表現/会話の締め
といった場面別に整理して解説します。
「知っているけど使えていない」表現を、実際に使える形で身につけていきましょう。

2. あいさつ・声かけのカジュアルフレーズ

Hey!

友人同士での定番の声かけです。

Hey! How’s it going?
(やあ!調子どう?)

Hi よりもくだけた印象になります。

What’s up?

「最近どう?」「何してる?」という意味です。

What’s up? You look busy.
(どうしたの?忙しそうだね)

深い近況報告を求めているわけではありません。

How’s it going?

調子を軽く尋ねる表現です。

How’s it going these days?
(最近どう?)

返事は Good / Not bad など簡単で問題ありません。

Long time no see.

久しぶりに会ったときの定番フレーズです。

Long time no see. How have you been?
(久しぶりだね。元気にしてた?)

文法的には特殊ですが、定着した表現です。

3. 返事・リアクションのカジュアルフレーズ

Yeah.

「うん」「そうだね」という軽い返事です。

Yeah, that sounds good.
(うん、それいいね)

イントネーションで温度感が変わります。

Sure.

「いいよ」「もちろん」という承諾です。

Sure. No problem.
(いいよ。問題ないよ)

日常会話で非常に頻出します。

Got it.

「了解」「把握した」という意味です。

Got it. I’ll be there.
(了解。そこに行くね)

指示や予定の確認でよく使われます。

「そうだね」「なるほど」という理解のリアクションです。

Right, that makes sense.
(なるほど、納得です)

相手の話を聞いているサインになります。

4. 同意・賛成を示すカジュアルフレーズ

Exactly.

「まさにその通り」という強めの同意です。

Exactly. That’s what I mean.
(まさにそれ。言いたかったのはそれ)

相手の発言を強く肯定します。

Totally.

「完全に同意」というカジュアル表現です。

Totally. I agree with you.
(本当にそう。賛成だよ)

若干若者寄りですが使用頻度は高いです。

For sure.

「間違いないね」という意味です。

For sure. Let’s do it.
(間違いない。やろう)

前向きな同意として使われます。

Fair enough.

「それなら納得」という意味です。

Fair enough. I see your point.
(なるほど、それなら納得)

完全な賛成ではなく受け入れのニュアンスです。

5. 提案・誘いのカジュアルフレーズ

Do you want to ~ ?

「〜しない?」という直接的な誘いです。

Do you want to grab lunch?
(ランチ行かない?)

友人同士で自然な言い方です。

How about ~ ?

提案としてよく使われます。

How about meeting later?
(後で会うのはどう?)

相手に選択肢を残します。

Why don’t we ~ ?

一緒に何かをする提案です。

Why don’t we take a break?
(少し休憩しない?)

命令には聞こえません。

Let’s ~

「〜しよう」という定番表現です。

Let’s head out.
(出かけよう)

行動に移る合図になります。

6. 感情を表すカジュアルフレーズ

I’m tired.

「疲れた」という率直な表現です。

I’m tired. I need a break.
(疲れた。休憩が必要)

非常によく使われます。

I’m excited.

「楽しみ」「ワクワクしている」という意味です。

I’m excited about the trip.
(その旅行、すごく楽しみ)

ポジティブな感情表現です。

I’m not sure.

「よくわからない」「迷っている」という意味です。

I’m not sure if I can make it.
(行けるかどうか、ちょっとわからない)

即答を避けたいときに便利です。

I feel like ~

「〜な気がする」「〜したい気分」という表現です。

I feel like staying home today.
(今日は家にいたい気分)

感情や気分を自然に表せます。

7. 会話をつなぐカジュアルフレーズ

By the way,

話題転換の定番です。

By the way, did you hear the news?
(ところで、あのニュース聞いた?)

唐突さを和らげます。

Actually,

本音や訂正を切り出すときに使います。

Actually, I changed my mind.
(実は、考えが変わった)

会話で非常に頻出します。

You know,

相手の共感を前提に話します。

You know, it’s not that easy.
(ほら、そんなに簡単じゃないんだよ)

多用しすぎないよう注意します。

I mean,

言い直し・補足のフレーズです。

It was hard — I mean, really stressful.
(大変だった。というか、本当にストレスだった)

考えながら話す自然さが出ます。

8. 会話を終えるときのカジュアルフレーズ

I gotta go.

「行かなきゃ」という定番表現です。

I gotta go. Talk later.
(行かなきゃ。また後で)

友人同士向きです。

See you.

別れ際の基本フレーズです。

See you tomorrow.
(また明日)

非常にカジュアルです。

Take care.

気遣いを込めた別れの言葉です。

Take care. Have a good one.
(気をつけて。良い一日を)

やや大人っぽい印象になります。

Catch you later.

「また後でね」という意味です。

Catch you later.
(またね)

口語的で親しい関係向きです。

9. カジュアルフレーズを使う際の注意点

カジュアル表現は便利ですが、次の点には注意が必要です。

  • ビジネスや初対面では使いすぎない
  • 相手との距離感を意識する
  • トーンや表情も含めて使う

同じ表現でも、場面によっては失礼に聞こえることがあります。

10. まとめ

日常英会話では、完璧な英文よりも自然なカジュアルフレーズが重視されます。
ネイティブは、短く・軽く・感情の伝わる言い回しを多用しています。

まずは Hey / Got it / Sounds good / Let’s ~ / I gotta go など、
使用頻度が高く覚えやすい表現から実際の会話で使ってみましょう。

カジュアルフレーズが口から自然に出るようになると、英語は一気に「話している英語」になります。
少しずつ使い慣らし、表現の引き出しを増やしていきましょう。